Phase 2: お薬と、長くつき合う — 第9回
連載の進み具合9 / 14
加藤

整形外科専門医・加藤裕幸

約3分で読めます

「お薬さえ飲めば、食事は気にしなくていい?」— 食事とお薬、二人三脚

しっかり治療していても、食事が足りていないと、お薬は本来の力を出しきれません。むずかしい食事療法は必要ありません。


「お薬をちゃんと飲んでいるから、食べるものは特に気にしていなくて」

とてもよく聞くお声です。お薬だけでは、車輪が片方しかない状態です。もう片方の食事がそろって、はじめてしっかり前に進みます。

魚や牛乳、青菜の並ぶ食卓を、年配のご夫婦が向かい合って囲む団らん 特別な食事より、毎⁠日⁠続けられる食卓を。

骨の材料とその運び手

骨の主な材料はカルシウムで、それを骨に届ける手助けをするのがビタミンDです。骨組みそのものを作るたんぱく質も要ります。どれも牛乳、小魚、大豆、青菜、卵、魚といった、いつもの食卓にあるもので十分にそろいます。

かたよらずに食べる

大事なのは、何かをたくさん摂ることより、かたよらずに食べることです。サプリメントに頼りきる必要はありません。ビタミンDは、晴れた日に少し外を歩くだけでも体の中で作られます。

📖 骨⁠粗⁠鬆⁠症の食事とお薬 — 何を、どう組み合わせる?

食事だけで治せる?

「食事でがんばれば、お薬はいらない?」と聞かれることもありますが、残念ながらそうはいきません。骨⁠粗⁠鬆⁠症と診断された骨を食事だけで十分に強くするのは、実際にはむずかしいからです。

お薬と食事は、どちらかを選ぶものではありません。両方がそろって骨折を防ぎます。

今⁠日できること

今⁠日の食卓に、カルシウムを一品。牛乳、小魚、青菜のどれか一つで十分です。

晴れた日には、少し外を歩いてみましょう。

次回は連載のしめくくりに、「この治療、いつまで続くの?」という疑問を取り上げ、長い目で見た治療のゴールについてお話しします。


この連載は一般的な情報提供を目的としたものです。診断や治療については、必ず主治医にご相談ください。

監修:加藤裕幸(整形外科専門医/東海大学医学部 医学教育学 教授)

食事治療
共有: