しっかり治療していても、食事が足りていないと、お薬は本来の力を出しきれません。むずかしい食事療法は必要ありません。
「お薬をちゃんと飲んでいるから、食べるものは特に気にしていなくて」
とてもよく聞くお声です。お薬だけでは、車輪が片方しかない状態です。もう片方の食事がそろって、はじめてしっかり前に進みます。
特別な食事より、毎日続けられる食卓を。
骨の材料とその運び手
骨の主な材料はカルシウムで、それを骨に届ける手助けをするのがビタミンDです。骨組みそのものを作るたんぱく質も要ります。どれも牛乳、小魚、大豆、青菜、卵、魚といった、いつもの食卓にあるもので十分にそろいます。
かたよらずに食べる
大事なのは、何かをたくさん摂ることより、かたよらずに食べることです。サプリメントに頼りきる必要はありません。ビタミンDは、晴れた日に少し外を歩くだけでも体の中で作られます。
📖 骨粗鬆症の食事とお薬 — 何を、どう組み合わせる?
食事だけで治せる?
「食事でがんばれば、お薬はいらない?」と聞かれることもありますが、残念ながらそうはいきません。骨粗鬆症と診断された骨を食事だけで十分に強くするのは、実際にはむずかしいからです。
お薬と食事は、どちらかを選ぶものではありません。両方がそろって骨折を防ぎます。
今日できること
今日の食卓に、カルシウムを一品。牛乳、小魚、青菜のどれか一つで十分です。
晴れた日には、少し外を歩いてみましょう。
次回は連載のしめくくりに、「この治療、いつまで続くの?」という疑問を取り上げ、長い目で見た治療のゴールについてお話しします。
この連載は一般的な情報提供を目的としたものです。診断や治療については、必ず主治医にご相談ください。
監修:加藤裕幸(整形外科専門医/東海大学医学部 医学教育学 教授)