「自分で注射するなんて、とてもできない」「想像しただけで手が震える」。自己注射をすすめられて、そう思うのはおかしなことではありません。多くの方が同じ気持ちから始めて、いまはご自身のペースで注射を続けています。「思ったより簡単だった」「慣れたら歯磨きと同じ」という声もよく聞きます。
ここでは、針の細さ、2つのデバイス、手順、怖さを和らげる工夫を順に説明します。
「注射が怖い」は当然の気持ちです。実際に自己注射を続けている方の声と、上手に打つコツをお伝えします。
「自分で注射するなんて、とてもできない」「想像しただけで手が震える」。自己注射をすすめられて、そう思うのはおかしなことではありません。多くの方が同じ気持ちから始めて、いまはご自身のペースで注射を続けています。「思ったより簡単だった」「慣れたら歯磨きと同じ」という声もよく聞きます。
ここでは、針の細さ、2つのデバイス、手順、怖さを和らげる工夫を順に説明します。
注射は医療機関で看護師さんにしてもらうもの、と思って何十年も過ごしてきた方にとって、「自分で注射をする」のは大きなハードルです。始める前に不安を感じる方はとても多いとされていますが、同じ気持ちのまま始めた方の多くが、数回やってみて「こんなものだったんだ」と感じるようになっています。
怖いままで始めてかまいません。ご自身のペースで、少しずつ慣れていけば十分です。
自己注射と聞いて、採血や予防接種のような針を思い浮かべる方もいますが、使うのは糖尿病のインスリン注射と同じタイプのとても細い針です。その太さはおよそ0.26〜0.34mm(ミリメートル)。髪の毛よりは数倍太いものの、採血に使う針(約0.6〜0.8mm)と比べると半分以下の細さです。
刺す深さも、皮膚のすぐ下(数ミリ程度)だけです。筋肉まで届くような深い注射ではありません。
「チクッ」とする程度で、採血や予防接種よりずっと軽いと感じる方が多いようです。

骨をつくる力を高めるお薬「テリパラチド」の自己注射には、2つのタイプのデバイスがあります。
ペンのような形で、手になじむ持ちやすいデバイスです。毎日少量ずつお薬を届けて、骨形成を促します。
1本のペンで28日分(28回分)使えます。冷蔵庫で保存して、毎日決まった時間に注射します。
週に2回の注射で済むデバイスです。ボタンを押すだけで、針の挿入・お薬の注入・針の引き抜きまで、すべて自動で行われます。
針が見えないので、「針を見るのがどうしても怖い」という方にも使いやすい作りです。
どちらのデバイスも、使い方は医療機関で看護師さんが教えてくれます。最初の数回は一緒に練習できます。
石けんを使って、しっかり手を洗います。
おなか(おへその周り5cm以上離した部分)か、太ももの前面が一般的です。毎回少しずつ場所を変えてください。

アルコール綿で、注射する部分をやさしく拭きます。
針を安全に処理します。医療機関からもらった専用の廃棄容器に入れてください。
すべてのステップは、最初に看護師さんが一緒にやってくれます。一人でできるようになるまで、何度でも練習できます。
自己注射を続けている方たちの工夫です。合いそうなものを、ひとつでも試してみてください。
怖さは「慣れ」で少しずつやわらぎます。最初の5回を乗り越えると、ぐっと楽になる方が多いようです。
無理をする必要はありません。フォルテオの場合、1日スキップしても大きな問題にはならないことが多いとされています。ただし、スキップが何度も続くときは、主治医にご相談ください。
気づいた時点で注射してよい場合が一般的ですが、次の注射までの間隔は主治医にご確認ください。忘れ防止には、スマートフォンのアラームが手軽です。
軽い赤みやかゆみは、一時的なもので心配のないことがほとんどです。数日続く場合や、広がる場合は、主治医にご相談ください。
見なくてもかまいません。テリボンオートインジェクターは針が見えない作りです。フォルテオでも、顔を横に向けたまま注射している方はたくさんいます。慣れるまでは、ご家族に手順の確認だけお願いする方法もあります。
フォルテオは保冷バッグに入れて持ち運ぶことができます。テリボンは週2回なので、出発前や帰宅後に合わせて調整できる場合もあります。旅行の予定がわかったら、事前に主治医にご相談ください。
小さな不安でも、気軽に声をかけてください。
Q. 本当に自分でできるようになりますか?
多くの方が、数回の練習でできるようになっています。最初は看護師さんが指導し、何度でも一緒に練習できます。それでも難しいと感じる場合は、医療機関で注射してもらう方法もあるので、主治医にご相談ください。自己注射ができなくても治療は続けられます。
Q. どうしても自己注射ができない場合は?
テリボンには、週1回医療機関で注射してもらうタイプ(テリボン皮下注)もあります。自己注射が難しい場合は、通院で注射を受ける道があるので、主治医にご相談ください。注射の方法より、治療を続けられることのほうが大切です。
Q. 血が出たらどうすればいいですか?
少量の出血は正常で、心配いりません。清潔な綿やガーゼで軽く押さえれば、すぐに止まることがほとんどです。出血が続く場合は、主治医にご連絡ください。
Q. お風呂の前と後、どちらがいいですか?
厳密な決まりはありませんが、清潔な状態で行ってください。入浴直後は血行がよくなり出血しやすいこともあるため、入浴前に注射する方がやや一般的とされています。ご自身の生活リズムに合わせて、主治医と相談してみてください。
Q. 家族に代わりに打ってもらってもいいですか?
自己注射は、指導を受けた方が行うのが一般的です。ご家族が代わりに注射できるかどうかは、主治医にご相談ください。ご家族への指導が受けられる場合もあります。
本記事の内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。骨の健康について気になることがあれば、主治医にご相談ください。
本サイトは広告・協賛を掲載しておらず、特定の企業・製品から独立して運営しています。記事の内容は編集部が独立して作成しています。詳しくは利益相反ポリシーをご覧ください。
関連する記事
医療監修
加藤裕幸(整形外科医・日本整形外科学会専門医)
東海大学医学部付属病院/湘陽かしわ台病院
最終更新:2026年10月17日
利益相反の開示
本サイトは広告・協賛を掲載しておらず、特定の企業・製品から独立して運営しています。記事の内容は監修医の医学的判断に基づいています。